本研究室は2007年10月に発足した物性理論の研究室です。新しい世界を切り開いていく元気のある学生を待っていますので、興味があればぜひ一度話を聞きにきてください。

 理論研究の最も面白い部分は、質的に新しい現象の予言だと思います。
実験をただフィッティングしたり、他の理論研究の追随研究をしたりするのでなしに自分で新しい分野を開拓していく研究を目指しています。従来の研究の枠組にとらわれない自由な研究スタンスを保っていきたいと思います。物理はいわば普遍性を追求する学問です。一見雑多でつかみどころのない物質群の中に潜むルールを見つけ、普遍性を抽出していく「本質をつかむ目」を学生には養っていってほしいと思います。
研究は勉強とちがい、方針が100%定まったものではなく、出た研究成果を見ながら次の針路を決めていく作業が必要です。大小の問題にぶつかりながら、それをどのように解決するか模索する作業の繰り返しになります。前向きな人、考え方が柔軟な人大歓迎です。

 テーマ選びについては、大方針としては本人の好み・適性を尊重し、自分で見つけたテーマも歓迎します。もちろん研究室の研究テーマに沿っている方が、私や他の人からの指導・助言がある分望ましいといえます。研究は一人でするとどうしても独りよがりになったり、考え方が固定化したりしがちですがら、指導教官を含め他の人々と議論しながらよりよい答えを目指すことが理想的です。もちろんテーマ選びは難しいものなので、相談しながら私の方からテーマを与えることになります。

 最後に、研究の重要な一部として、成果の発信があります。よい研究も発信の仕方が悪いと埋もれてしまう例が少なくありません。学生には論文執筆(特に英語)、学会等での発表等も重視して指導していきたいと思います。