本研究室では、これまで10名の学部生が在籍し、全員が大学院に進学しています。多くはそのまま村上研を志望しますが、他大学への進学に消極的ということではありません。学生自身の研究内容に基づき、希望や興味を尊重しながら、適切な指導を行っています。

 修士課程修了後の進路については研究室説明会でも例年質問を受けますが、村上研では現在のところ進学組と就職組が約半数ずつとなっています。どちらにしても大切なのは学生個人の意思ですから、無理強いをすることはありません。相談を重ね、本人にとってベストな選択になるよう助言をしていきます。
 なお、就職先を教授が斡旋することは一切ありません。「村上研に入れば就職しやすい」といったこともありません。学校推薦や一般公募等、学生が自ら動いて頑張った結果ですので、「就職に有利」という観点はあまり持たないほうが良いでしょう。

 博士課程に進学する場合、必須なのは英語力です。村上研では、博士課程の学生はもちろん、修士課程の学生であっても積極的に国際会議に参加させ、海外の研究者との交流を深めています。特に、毎年春先に開催されるアメリカ物理学会(APS March Meeting)へは、研究室メンバーの多くが参加しています。旅費のサポートも可能な限り行いますので、ご安心下さい。
 また、Physical Review等の国際雑誌に原著論文を投稿することも重要です。村上研では、修士・博士問わず、学生がファーストオーサー(筆頭著者)の論文業績を多く挙げており、関係各所と連携しながら、緻密な指導を行っています。
 経済的な面においては、日本学術振興会の特別研究員(DC)制度への応募をすすめています。非常に厳しい審査がありますが、研究奨励金の給付が受けられ、履歴書にも書ける立派な経歴になります。村上研では現在、2名の学生が特別研究員として研究を行っています。